Satoshi村

   眠狂四郎無頼控(五)

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Update 2013.10.07

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タイトル

場所

おもな登場人物

内容・感想など

贋狂四郎

両国広小路、法恩寺

金八、黒崎源八郎

今風に表現すると、、、狂四郎のそっくりさんが登場。
違いは、刀を右に差していたということくらいで、風貌もそっくりだったようです。
ある夜、果たし合いを申し込まれます。 何のことかわからない狂四郎は理由を問います。

忍者独白

佃島、浦守弁天

甲賀忍組第十七番、桑山、小夜、白鳥主膳

甲賀忍者となったいきさつは驚きの内容でした。
そして、小夜とのかかわりと、天皇御璽を奪ったあの夜のこと。。。
浦守弁天とは、今の羽田弁天のことのようです。

八重のサザンカです

孤影両断

下谷の初音の森、忍岡稲荷

青山和泉守忠成、、田嶋屋、空然、吉五郎

ニセ狂四郎はとどまることを知らず。
仙十郎の耳にも入ります。
その頃、龍勝寺ではお園が臨終の時を迎えていました。
そこへも忍組の手が。。。

傍観者

紺屋町

甲賀忍組第三十二番、登重

忍組を抜けると言う忍者が現れます。
その証拠として甲賀忍組帳を狂四郎に渡すというので付いていくことになります。
この忍者には何があったのでしょう。

比丘尼地獄
びくにじごく

向島、溜(ため)

田嶋屋

尼法師から大鏡を返して欲しいと声をかけられます。
大鏡にはなにやら秘密がありそうです。
狂四郎は届けて欲しいという非人小屋へ向かうのでした。
溜(ため)とは、病気になった囚人などを保護した場所です。
そこで見たものは。。。おぞましい光景でした。

幽霊松

A三昧橋B蘆の湯

風早、お加津

双子山は、箱根の二子山のことでしょう。
蘆ノ湯とは、芦ノ湯のことでしょう。
親不知組の3人は狂四郎と対することに。。。
見ていたお加津は自分の旅籠へ迎えます。
お加津は幽霊が出ると。。。

写真はクロマツです。 アカマツという種類もあります。

麻薬姫

関所、C修善寺村の指月ケ岡

薬屋、會田良介、高姫

年に1度の祭礼として、みだらきわまりないお祭りがあると聞いて修善寺へと足を運びます。
催淫剤として茜草(あかねぐさ)が出てきますが、、、江戸時代で使われていたのでしょうか?
アカネ科の植物ヨヒンベには催淫作用があると言われてます。
あかね色に染める染料として使われていたのは間違いないでしょう。

風流梅花譜

D国府新宿村E小磯村F高麗山

諸住七郎左衛門

狂四郎は同じ早飛脚をついさっき見たと思ったのです。
そして、また同じ飛脚を見たので、これは何かあると。。。
ちょうどその頃、女性同士の将棋対決が行われていました。
この将棋対決には歴史があったのです。
 

無想双刀術

G川崎大師河原H大森宿

お倉、稲光、下曾我典馬

相撲大会のようなものに女性も参加できたというのは本当でしょうか?
大きな体で勝ち進んだお倉という女性に立ちふさがったのは、稲光という力士でした。
その横暴ぶりに。。。

忍組覚書
しのびぐみおぼえがき

I品川宿

甲賀忍組第三番、小花

甲賀忍組では談合が開かれていました。
狂四郎を倒す術はあるのか?と。。。
その頃、狂四郎は品川宿で爺さんに薬を与えたすきに、印籠を子どもにかすめ取られます。
その後、美保代に似た女性を廓の中にみとめます。

春夜の賊

大名小路

網代、次郎吉、白鳥主膳

網代は次郎吉に文箱を盗まれます。
手妻遣いの蝴蝶斉からもらい受けた渦巻き状の武器が役に立ったようです。
そして、初めて白鳥主膳に出会います

異変千両富

向島の水戸家下屋敷

桂宮明子、白鳥主膳、網代

盗まれた文箱は白鳥主膳の手にありました。
その文箱は明子の手に渡ります。
中には富札が。。。水戸家興行の富札がなにゆえに?
その頃、網代は盗まれた文箱を返して欲しいと狂四郎を訪れます。

夜襲床

菊坂町長泉寺

大久保右近、會田良介、織江

気が狂ったと言う老旗本の娘の婿になってくれないか?と若い蘭学医師に頼まれます。
狂四郎が選ばれた理由を問うと。。。

遊士有情

中野、根岸の里

備前屋、白鳥主膳、美保代、新太郎

高姫と狂四郎を仲直りさせるために、新太郎をかどわかすように依頼された白鳥主膳は、狂四郎に借りがあったのでした。
備前屋のたくらみは?
「根岸の里」は江戸で最も優れた里とされていたそうです。


シロワビスケ(白侘助)

謎の春雪

和泉橋通り

新吉、弥太兵衛

弥太兵衛は江戸で指折りの名人と言われる刺青師でした。
新吉は酔った振りをして刺青師の近くの飲み屋に立ち寄るのでした。
後を追った狂四郎は、謎の殺人事件に出くわしたのです。
まるでミステリーです。 今回の狂四郎はまるでシャーロックホームズのようでした(^^;;;
 

桃花無明剣

西本願寺の裏

美保代、白鳥主膳、備前屋、桂宮明子、高姫

上巳節句(桃の節句)、白鳥主膳との果たし合いの日でした。
籠の中の目白(メジロ)、鶯(ウグイス)、雲雀(ヒバリ)、紅雀(ベニスズメ)、白鶉(シロウズラ)を逃がしてやる白鳥主膳でした。
西本願寺とは今の築地本願寺のことです。 
ここへ桂宮明子もやってきます。
ついに、とうとうこの日がやってきました。
白と黒の対決です。

遺書

水野忠邦上屋敷、渋谷

美保代、新太郎、仙十郎、楽水楼老人

美保代は新太郎を仙十郎の元へ預け、狂四郎の母の墓を訪ねます。
霊と刻まれた自然石の横には静香の墓が。。。
そこで最後の時が訪れようとしていました。
遺書に書かれた「さやか」とは?

からくり門

御浜御殿

小夜、土方縫殿助、備前屋

猪牙(ちょき)とは江戸時代の小舟のことで、イノシシの牙のような形からこの名前だそうです。
身投げした小夜を救ったのは金八と狂四郎でした。
禁裏の御用で出府した小夜は御浜御殿で土方縫殿助へ唐鐸の引き渡し役だったのです。

はらいそ悲願

巣鴨御薬園

出羽守忠成、土方縫殿助、

「はらいそ」とは天国のことだそうです。
巣鴨御薬園の隣接した土地で切支丹の火刑がおこなわれようとしていました。
美保代の遺書を読んだ狂四郎は尼僧を探していました。

何処へ

西ヶ原御殿山

土方縫殿助

西ヶ原御殿山は今の北区滝野川公園から滝野川警察署あたりまでを言うそうです。
江戸時代は将軍家の遊猟地だったそうです。
土方縫殿助との果たし合いにこの場所を選んだのでした。
「兵の数は問わず、武器勝手足るべし」
美保代が死のうとしているその時にです。 だからこそ?
そして、、、美保代は、、、

青字は江戸以外の場所を示しています。
アンダーラインをクリックすると、おおよその場所を中心にしてマップ表示します。
多分、このあたりかなぁ?という予測ですが、正確な位置をご存知の方はお教え下さい。
赤字は意外性と驚愕のストーリィで印象に残ったものです。

おもしろかったです。
「無頼控」はこの後に(六)がありますが、多分、ここまでちょうど100話で完結したように思います。
最強のライバル白鳥主膳との対決、悪の巣窟たる土方縫殿助との戦い、そして、美保代の最期。
壮絶としかいいようのない幕引きでした。
三者三様、それぞれが自分の生き方を貫き通し、その姿がすがすがしくもあり悲しくもあり。。。

白鳥主膳と美保代、あまりにも美しくはかない二人の生き様と、黒一色の狂四郎の生き方が対照的でした。
なにより、美保代の遺書です。
さやかという名前に胸が熱くなります。
狂四郎は関わった多くの人の優しさを噛みしめながら、業を背負って「生きろ」ということでしょうか?