Satoshi村

   眠狂四郎無頼控(二)

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Update 2013.09.06

 

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タイトル

場所

おもな登場人物

内容・感想など

海の亡霊

A 由比ヶ浜、智念寺、本丸老中水野忠成の中屋敷

和尚、海女、武部仙十郎、備前屋、水野忠成

鎌倉の古い寺にやってきた狂四郎。
海女が海で拾った鎧櫃(よろいびつ)を奪われます。
どうも備前屋がからんでいるらしい、、が、そんなものを何に使う?

贋囚人
にせしゅうじん

深川須崎の木場、住吉神社

金八、大塩平八郎、小登美、政吉

釣りをしていた金八は芸者の小登美を見かけます。
狂四郎は大阪の大塩平八郎と出会います。
小登美は何やら事件に巻き込まれているようでした。

美女崩れ

押上村

左馬右近、楽水楼老人、静香、美保代、

左馬右近もまた眠狂四郎を求めてやってきた1人です。
静香と美保代の運命的な出会い。
そして、左馬右近との果たし合い。 その時、美保代は、、、

笑う狂女

渋谷の楽水楼、麻布六本木

吉五郎、楽水楼老人、静香、左馬右近

雛の首を求めて吉五郎が屋敷へ忍び込みます。
左馬右近との果たし合いの決着はまだ付いてませんでした。
そして、雛の首は。。。 その時、静香は、、、

刺青往生
ほりものおうじょう

大久保村の久右衛門坂、播磨国赤穂郡白浜

雛屋杜園、お津弥

雛の作者にこれとそっくりな雛を作り直して欲しいと頼む狂四郎でした。
ですが、この雛には恐ろしい因縁があったのです。
この因縁には驚かされました!!
親子のしがらみ・確執はこの本の根っこのような気がします。

運命図絵

兵原草廬(へいげんそうろ) 四谷?

戸田隼人、子龍平山行蔵、左馬右近

子龍の命も残りわずか、として愛弟子の戸田隼人に息を引き取る瞬間に首を切り落とすように指示します。
そこへ左馬右近がやってきます。
そして、狂四郎も。。。

切支丹坂

庚申坂、切支丹坂

布教師、吉五郎、お艶

布教師をころばせるために拷問を続ける屋敷がありました。
一方で、マリア像を造った仏師の娘を拷問とともになにやら強制させようとしていたのです。

賭場女房

B 尾張鳴海宿のはずれ

庄作、五味義寛、お稲、河東次

東海道を西へ向かっていました。
少年が親の敵と狙った浪人から奪ったのは2つのサイコロでした。
神主とサイコロという奇妙な関係は?

狂四郎哄笑
きょうしろうこうしょう

海上七里、C 熱田神宮

磯原左内、利枝、鼠小僧次郎吉

武術試合に代わりに出て優勝して欲しいと頼まれます。
勝者には砧手の青磁の花瓶が送られるのですが、、、
その青磁の花瓶になにやらいわくがありそうです。

槍と驕姫
やりとおごりひめ

D 琵琶湖 矢橋

次郎吉、高姫

矢橋船(やばせぶね)に乗り琵琶湖の南を渡る時、女ばかりの船が近寄ってくるのでした。
不覚にも青磁の花瓶を奪われるとは!

京の雨

知恩院、祇園、E 鹿ヶ谷

お春、ゆき、妙

「わたしの母さまを買うて下さいませ」という少女。
その母は病でした。
町奉行所の管轄ではない所司代屋敷の地下牢とは?
備前閑谷校の朱子学の教授とは?

地獄の夜

F 清閑寺から清水寺、東姉小路

布施和作、ますえ、吾一、津久田、橘屋大番頭、

「合力頼もう!」とは、金銭を恵んでくれという穏やかなものではなく、追いはぎ強盗のたぐい?
訳あって京へ上ったが絶望して国へ帰る所だったようです。
国では妻と子が待っているはずでした。

阿弥陀ヶ峰

五条坂、阿弥陀ヶ峰 G 豊国廟址

お春、親不知、高姫、網代、次郎吉

果たし状の通りに出向いた狂四郎だった、、、が、不覚にも。。。

金髪船

H 天保山、督郷丸

藤之助、金髪美女るしや、唐人

狂四郎に会いに来た藤之助は目の前にして短剣に倒れます。
十字架を高姫から取り返して欲しい、、、それは、真珠の数珠につけられた金の十字架でした。
抜け荷の疑いの背後には備前屋の匂いがします。

皇后悪夢像

I 摂津武庫郡甲山

庄作、宮司、おりん、平賀唯心

神功皇后(じんぐうこうごう)の言い伝えは意地悪と言うか無慈悲で残酷なものでした。
まだ新しい皇后様の祠(ほこら)を見て何かありそうだと直感した狂四郎でした。
若い美女が殺された事件はありませんでしたか?と尋ねたのです。

白刃湯
しらはゆ

大阪天満、J 曾根崎新地

立川談亭、大塩平八郎、平野屋、鴻池屋、天王寺屋、笈川良範、小吟

宴の席へ大塩平八郎の代理として行ってくれと頼まれた狂四郎。
余興をごらんにいれましょう、ついては1人二千両で六千両いただくと。。。
それを軽く受ける三人もどうかと思いますが(^^;;;

贋金六千両
にせがね

K 伏見街道

次郎吉、平野屋、大塩平八郎、須藤辰馬、親不知

六千両を受取に行った5名が襲われ全額奪われたことを知ります。
平野屋に問いただすと、、、さすがわ大阪の商人です。

女心抒情
にょしんじょじょう

L 伏見の京橋

おえん、徳兵衛、成瀬門之進、貝塚三十浪

女衒(ぜげん)とは、女を遊女屋などに売って儲けていた人を言うそうです。
口車に乗せて侍の女房を百両で買い、支払った百両は用心棒の手で殺して奪い返すというあくどい商売?が成り立つのが江戸時代でしょうか?

海賊村

M 備前和気郡の方上浦

海丸、およう、鄭九郎、るしや

倭寇のなれのはて、、、倭寇とは海賊のことです。
江戸時代でも海賊で財をなし、その集落が今の岡山備前市あたりにあったというのは本当でしょうか?
作者の柴田錬三郎が生まれ育った場所です。
狂四郎が剣術を学んだ場所は海に見える孤島だったと書かれいます。
真珠の数珠につけられた金の十字架を首にさげていた、おようは?

暴風雨

N 紀州沖

政吉、佐治兵衛、およう、美保代

美保代へ渡された封書に書かれていた物は?
海賊船に忍び込んだ狂四郎は、暴風雨に見舞われます。
同じように忍び込んだ、おようは病に倒れます。
船の上では流行病が。。。

青字は江戸以外の場所を示しています。
アンダーラインをクリックすると、おおよその場所を中心にしてマップ表示します。
多分、このあたりかなぁ?という予測ですが、正確な位置をご存知の方はお教え下さい。
赤字は意外性と驚愕のストーリィで印象に残ったものです。

江戸から東海道へと旅に出た狂四郎でした。
旅に出ると因果の深さが切れ切れになってしまいがちです。
その中でも印象的だったのが「刺青往生」「賭場女房」と「京の雨」です。

「刺青往生」では雛の首の作者の生い立ちが語られます。 これには驚愕しました。 おぞましいの一言です。
サイコロを神主が作るなんて、、、そのサイコロの仕組みにびっくりです。
「京の雨」にも子どもが出てきます。
いたいけな子どもの生活のための一生懸命な姿と、大人のいかがわしさが正反対で強調され、子どもの目にはどのように写ったのだろう?と思わずにいられませんね。